2024年7月24日水曜日

【開催案内】てつがくカフェ読書会「体験を言葉にするということー『戦争語彙集』を読む」

臨床哲学の西村高宏准教授が関わっている取組(てつがくカフェ読書会「体験を言葉にするということー『戦争語彙集』を読む」)が、824日(土曜日)、せんだいメディアテーク(仙台市)にて開催されます。どなたでもご参加いただけます。


てつがくカフェ読書会「体験を言葉にするということー『戦争語彙集』を読む」

■ 日時:2024824日(土)14:00−16:00 

■ 会場:せんだいメディアテーク 7f スタジオa

■ 参加無料、申込不要、直接会場へ、課題本持参

  〈読む本〉

『戦争語彙集』

オスタップ スリヴィンスキー作/ロバート キャンベル訳著

岩波書店 20231222日発行

             ※課題本はご持参ください


ロシアのウクライナ軍事侵攻からほぼ2年となる20241月。東日本大震災の被災地・仙台で、戦争により言葉の意味内容が変化していくさまを綴った書籍、『戦争語彙集』のトークイベントが、著者らを招き開催されました。

そこで突き付けられたのは、震災と戦争の経験の質の違いや、戦争という出来事を経験した人々に私たちができることは一体何なのか、戦争に抗うために必要なことは何なのかという出口の見えない、果てしない問いでした。

こうした困難な問いに対して、自分とは無関係であるとして、無関心を装うことは簡単です。しかし、果たしてそれでよいのでしょうか。てつがくカフェ@せんだいでは、その機会を受けた読書会「戦争語彙集を読む」(202418日)や、てつがくカフェ「戦争語彙集から考える」(2024225日)の開催に引き続き、ロシアによるウクライナ軍事進攻へ関心を寄せ、皆さんとともに対話の場をひらいていきたいと思っています。

今回は、これまでの対話の内容を受けつつ、『戦争語彙集』の後半部分に収められている、ロバート キャンベル氏の文章「戦争のなかの言葉への旅」から、とくに前半部分、

一 列車から、プラットフォームに降り立つー行き交う人々と言葉 

二 人形劇場の舞台袖で、身をすくめるー言葉の意味が変わるとき

三 階段教室で、文学をめぐる話を聞くー断片としての言葉を取り上げます。

突如として戦禍に巻き込まれ、非日常へと投げ出された多くの人々へ想いを馳せながら、本書のなかの「ことば」を頼りに、ともに考えていきましょう。

※「体験を言葉にするということ『戦争語彙集』を読む」のシリーズとして

202411月ごろにシリーズ3回目の読書会、20252月ごろにシリーズ2回目のてつがくカフェを開催予定です。

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この読書会では、以下のフェーズ(段階)を順にすすんで、何回かにわたってひとつの課題本をじっくりと、深く読み解き対話することを目指します。なお、ここでの対話は普段近しいひとたちとする何気ない会話とは異なります。それは、会話を下支えし、日常を円滑に進めている"根本的な"事柄にあらためて光を当てる言葉のやりとりです。

 

〈解釈フェーズ〉課題本の一部分を音読しながら、著者の主張を一つひとつ、みんなで丁寧    に確認し、共有していきます。

〈再考フェーズ〉解釈フェーズで共有された本の理解を土台に、著者の主張、本で用いられた概念等々を問いなおし、意見を交換し合い、必要に応じて課題本に立ち返っていきます。

〈対話フェーズ〉最後にあらためて、課題本を読んでわたしたちの心を捉えたものについて、今度はみんなで一緒になって考えます。

課題本を読む前には無かった視点と言葉で〈戦禍・災禍〉について考え、話していきます。


主催:てつがくカフェ@せんだい/せんだいメディアテーク

助成:一般財団法人 地域創造






2024年6月10日月曜日

熊本学園大学社会福祉学部30周年記念講演会「なぜ暴力関係から逃れない人がいるのか:私たちの関わり方を問い直す」

熊本学園大学社会福祉学部30周年の記念行事として、小西真理子著『歪な愛の倫理:〈第三者〉は暴力関係にどう応じるべきか』をもとにした記念講演会が開催されます。

• 日時:2024年6月29日(土)
• 時間:13:00~15:00
• 場所:熊本学園大学 14号館1階 ホール

•【記念講演会】大阪大学大学院 小西真理子准教授
   「なぜ暴力関係から逃れない人がいるのかーー私たちの関わり方を問い直す」

• 参加対象:どなたでも
• 入場無料、申込不要
• 問い合わせ先:takaba@kumagaku.ac.jp





2024年5月23日木曜日

【研究室訪問】(2024年7月4日)人文学研究科(人文学専攻・日本学専攻基盤日本学コース・芸術学専攻)研究室訪問・入試相談会

大学院入試に向けて、人文学研究科(人文学専攻・日本学専攻基盤日本学コース・芸術学専攻)の研究室を訪問し、教員と受験について相談できる研究室訪問・入試相談会を開催いたします。過去の入試問題も閲覧できます。入試全般に関して相談窓口でお尋ねいただくこともできます。ぜひこの機会をご利用ください。事情などによりオンラインでの相談をご希望の場合にも、可能な限り対応したいと思います。

◆日時:202474日(木)13:0015:00(受付は14:30まで)

◆受付:大阪大学豊中キャンパス人文学研究科・文学部 文法経本館1F教務係前

◆実施場所:各研究室(受付にてご案内します)

◆お問い合わせ:人文学研究科教務係 jinbun-kyoumu@office.osaka-u.ac.jp

【締切り:72日(火)17:00

申込はこちら

研究科ホームページ情報はこちら

臨床哲学研究室紹介YouTube動画はこちら



2024年5月19日日曜日

開催案内:第13回臨床哲学フォーラム「パチンコ・パチプロの哲学」(規範の外の生と知恵)

第13回臨床哲学フォーラム(規範の外の生と知恵)

 

テーマ:パチンコ・パチプロの哲学

主催:大阪大学倫理学・臨床哲学研究室

共催:科研費JP23K00009

日時:2024622日(土)14:00-17:30

開催場所:大阪大学豊中キャンパス(※教室は参加登録いただいた方に後日連絡します)

 

パチンコで生計を立てるパチプロたち。

パチプロという生き方をめぐる知恵と多様性。

パチンコに勝つためのさまざまな技術と戦略。

その極みには何が見えるのか。

 

本フォーラムではパチプロの方々や研究者をお招きしてパチンコ・パチプロの哲学について議論を交わします。

 

【プログラム】

 

〔パートI:研究編〕

 

趣旨説明・登壇者紹介:小西真理子

発表1:パチプロの倫理:小西真理子(大阪大学)

発表2:パチプロ・バイク修次郎の「パチプロ嫌い」に関する考察:松崎かさね(福井県立大学)

発表3:人は何故オカルト打法に走るのか:ヒュームとウィトゲンシュタインを手がかりに:溝越大秦(大阪大学)

質疑応答

 

休憩

 

〔パートII:パチプロ編〕

パチプロインタビュー対談

登壇者:丈幻、マコト、ガリバー、大川冬馬(司会:小西)

質疑応答




参加登録はGoogleフォームからお願いします。

【イベント案内】キャロル・ギリガン著 『抵抗への参加――フェミニストのケアの倫理』 合評会@クマガク

2023年9月、キャロル・ギリガン(Carol Gilligan)著『抵抗への参加――フェミニストのケアの倫理(Joining the Resistance)』(小西真理子・田中壮泰・小田切建太郎訳、晃洋書房)の邦訳が刊行されました。出版を機に、「キャロル・ギリガン著『抵抗への参加--フェミニストのケアの倫理』合評会@クマガク」を開催します。今回は、訳者に加えて、哲学・倫理学をご専門とする評者をお迎えします。

• 開催日時:2024年5月25日(土)15:00~17:00
• 場所:熊本学園大学 1421教室(14号館2階)
• 対面形式

◆評者
長友敬一(熊本学園大学)
田中朋弘(熊本大学)

◆訳者
小西真理子(大阪大学)
田中壮泰(龍谷大学、東海大学)
小田切建太郎(熊本学園大学)





• 事前申込不要
• 問い合わせ先:ke-otagiri@kumagaku.ac.jp

2024年3月9日土曜日

COデザインカフェ/あなたにとって「癒し」とは?

 COデザインカフェ/あなたにとって「癒し」とは? 

不安や弱音を共有する男性のための対話

3月20日(水・祝)@COデザインスタジオ


「人前で涙を見せたくない」そう思ったことありませんか?

あるいは「泣くのは一人前じゃない」とか。

でも、涙は出なくてもつらいときもあれば、

泣きたくなるほどつらいときもある。

落ち込んでしまうときもあるし、

そんな自分に自信が持てない時もある。

そんな弱音や不安と付き合っていくために必要なのが「癒し」だったりする。

この企画では、男性の弱音や不安、そして「癒し」について、男性どうしで語りあってみます。

なぜ弱音や不安を口にしにくいのか、男性にとっての「癒し」とはどのようなものなのか。

語りあいを通して、こうした問いについて考えてみませんか。

また、ゲストに西井開さんをお招きし、

「非モテ研究会」の活動や研究についてお話しいただきます。

西井さんと一緒に、「癒し」をテーマに、

日頃抱えている不安や弱音について話してみましょう。


日時:2024年3月20日(水・祝)18:00-20:00 

会場:COデザインスタジオ (全学教育総合棟3 341教室)

https://cscd.osaka-u.ac.jp/access/

対象:性自認、ジェンダー・アイデンティティが男性、男性より、の方 

 *主催側には女性が含まれます。女性の方でオブザーバーとして参加したい場合は参加フォームにその旨お書きください。

参加方法:要申しこみ。以下のフォームからお申しこみください。

https://forms.gle/zWLovkj7vmRQxtEJ8

ゲスト:西井 開さん

企画進行:廣畑志織(大阪大学大学院人文学研究科

     ほんま なほ(大阪大学COデザインセンター)

主催:大阪大学COデザインセンター

協力:大阪大学大学院人文学研究科臨床哲学研究室

西井 開

千葉大学社会学研究院特別研究員。「非モテ意識はなぜ生まれるのか」「どうしたら非モテの苦しさから抜け出すことができるのか」を追求する男性たちの当事者研究グループ「ぼくらの非モテ研究会」を主催。男性の生きづらさや弱さに焦点を当てた研究を行っている。


参加にあたって以下にご留意ください。

・人の話をさえぎらない、否定しない

・プライバシーに配慮する(人の話はもらさない、撮影する際は許可を)

・人に言われて嫌なことをしない

・他の参加者を追い込むようなコメント・質問をしない

・他の参加者にしつこく連絡先をきかない

・宗教、マルチ商法、ネットワークビジネスなどの勧誘をしない

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2024年3月1日金曜日

臨床哲学ニューズレター第6号(2024)

表紙

目次1

 

【特集1】 第9回臨床哲学フォーラム(シリーズ:規範の外の生と知恵)

テーマ「狂気な倫理:「愚か」で「不可解」で「無価値」とされる生の肯定」

第9回臨床哲学フォーラム「狂気な倫理:「愚か」で「不可解」で「無価値」とされる生の肯定」の特集にあたって 小西 真理子(3

〔第I部〕総評

総評「合評会/アカデミーへの報告」 小泉 義之(6

『狂気な倫理』総評に対する執筆者からの応答  小西真理子、髙木美歩、貞岡美伸、河原梓水、鹿野由行、石田仁、小田切建太郎、山本由美子、柏﨑郁子、北島加奈子、笹谷絵里17

 

〔第II部〕「愚か」な生を肯定する

『狂気な倫理』第I部への論評と質問  三木 那由他(27

『狂気な倫理』第I部の執筆者からの応答  小西 真理子、髙木 美歩、貞岡 美伸(35

 

〔第III部〕「不可解」な生を肯定する

“この道を歩いていきます”:『狂気な倫理』第II部への論評と質問 ほんま なほ(45

『狂気な倫理』第II部の執筆者からの応答  河原梓水、鹿野由行、石田仁、小田切建太郎、山本由美子(56

 

〔第IV部〕「無価値」な生を肯定する

『狂気な倫理』第III部への論評と質問  檜垣 立哉(68

『狂気な倫理』第III部の執筆者からの応答 柏﨑郁子、北島加奈子、笹谷絵里+小西真理子・河原梓水(73

 

【特集2】 10回臨床哲学フォーラム(シリーズ:あたらしい倫理学)

      テーマ「哲学に「臨床」は必要か?」

10回臨床哲学フォーラム「哲学に「臨床」は必要か?」の特集にあたって 小西 真理子(83

【講演】哲学に「臨床」は必要か?  奥田 太郎(86

質問1:「問題」をまなざす姿勢 片岡 花菜(93

質問2:臨床哲学に期待していること 六郷 颯志(96

片岡さんと六郷さんの問いかけに応答する 奥田 太郎(100

【対談】哲学に「臨床」は必要か?  奥田 太郎 × 堀江 剛 × ほんま なほ(105

 

臨床哲学の書きもの

日々のいとなみのなかにある対話 ほんま なほ(111

 

研究室主催イベント&アセンブリアワーの記録 125

執筆者一覧/奥付 127

裏表紙 128