2019年10月15日火曜日

セミナー「インクルージョンとBelonging」開催

さまざまな背景をもつひとたちがリサーチに参加するための
セミナーを開催します。
関心のある方はどなたでも参加できます。


セミナーとワークショップ「インクルージョンと’Belonging’」 

日時 2019年11月4日(月・祝)10:00 - 15:45
場穂 大阪大学文学部中庭会議室
共催 大阪大学文学研究科臨床哲学
参加無料 通訳あり
申込・問い合わせ naho[at]cscd.osaka-u.ac.jp(ほんま なほ)

「ソーシャル・インクルージョン」は、ヨーロッパを発祥とする政策概念として広く知られるようになってきました。
しかしこの言葉は多義的で曖昧であること、また就労による自立や雇用政策と結びつきやすいことから、
「BELONG」という概念が提起されています。
このセミナーには、知的障害のある人と一緒に行う調査研究(インクルーシブリサーチ) をとおして、
「BELONG」をキーワードに運動を展開するイギリスの当事者と研究者を迎えます。
知的障害に限らずさまざまな背景をもつ人たちのインクルージョンに向けて、
この概念を日本でどのように展開するか共に考えましょう。


10:00-10:15
イントロダクション:笠原千絵

10:15-10:45
Lecture
Liz Tilley & Jan Walmsley「ソーシャルインクルージョンとインクルーシブリサーチ」

10:45-11:00
BREAK

11:00-11:30
森口弘美/中西正繁「アドボカシーにつながるインクルーシブリサーチの試み」

11:30-12:00
ほんまなほ「語りあいの場をつくること、こえをあげることのむずかしさ」

12:00-13:00
Lunch

13:00-13:30
Liz Ellis「Kin & Kithに関する研究」

13:30-14:00
Sarah Ryan「’ Belonging’の概念、およびその背景にある文脈」

14:00-14:15
BREAK

14:15-15:15
ワークショップ(グループディスカッション)
・Belongの概念は、多様なフィールドでインクルージョンに向けた戦略にどうつながるか

15:15-15:45
全体共有


2019年10月1日火曜日

【イベント参加報告:<ケア>を考える会】

201998日(日)、第125回〈ケア〉を考える会に報告者として参加させていただきました。この会はいつも温かな雰囲気でとても居心地がいいです。また、対話の後には、(一部の方たちからはむしろこちらがメインと言われているような)懇親会が開催され、美味しい手作り料理や持ち寄りの日本酒が待っています。

〈ケア〉を考える会@京都は、2ヶ月に1回開催されるケア職の方たちが中心に集まる対話の場です。会の呼びかけをしてくださっているケアマネジャーの林道也さんは、臨床哲学とも長い間かかわってくださっている方です。以前、林さんは対話しているときや、何か本を読んだときにすぐに効果が発揮されるようなものではなくて、そこでなされた対話や言葉の意味が後々じわじわとしみてくるような、そういうものが好きだとおっしゃられたことがあり、私はそれに大変共感したことを覚えています。

今回は、私の単著『共依存の倫理』(晃洋書房)の第4章「共依存とフェミニズム」をもとに対話しました。本書は博士論文をもとにした学術書ですので、少し難解なところもあります。そこで対話に先立って、第4章の解説をさせていただき、対話にうつりました。