第9回臨床哲学フォーラム(規範の外の生と知恵)
テーマ:狂気な倫理:「愚か」で「不可解」で「無価値」とされる生の肯定
主催:大阪大学倫理学・臨床哲学研究室
日時:2023年2月11日(土)10:00~17:30
場所:大阪大学豊中キャンパス文法経講義棟41
開催方法:対面+Zoom
2022 年 8 月に出版された、小西真理子・河原梓水共編著
『狂気な倫理:「愚か」で「不可解」で「無価値」とされる生の肯定』の合評会を開催いたします。
推薦文 (小泉義之:立命館大学名誉教授)
愚かな人生はある。不可解な生活もある。無価値な生もあるだろう。しかし/だから、狂おしい思いで、その狂える倫理を書きとめる。何かが狂う。何かが正される。そして何かが動きだす。若き友人たちの本ができあがった。
「まえがき」より (小西真理子:大阪大学准教授)
私は、学問の世界の魅力のひとつは、ともすれば切り捨てられかねないような思想や物言いが、世の中で発せられるための武器や場所を与えることだと信じている。……本書に集められた、世間一般的には「愚か」で「不可 解」で「無価値」とされがちな生に「意味」を見いだそうとする営みを、本書では〝狂気〟と名づけたい。このような〝狂気〟を肯定する人びとこそが、〝狂気な倫理〟を表出させる者たちである。
「あとがき」より (河原梓水:福岡女子大学講師)
彼らは大学という空間とは異なる場所から、その場所の流儀で語りかけているだけなのだ。あるいは、とにかく断 絶のある向こう岸から語りかけてきている。とはいえ、その言葉は彼らが存在した場所でなら、すらすらと通じたわ けでもない。その場合、彼らは大学院には来ない。わけがわからず、本人ももどかしい思いをしながらも、何かを背 負ってしゃべっている。
第 I 部 「愚か」な生を肯定する
1章 虐待の連鎖 2章 カサンドラ 3章 おひとりさま 4章 毒親 5章 子どもの産み捨て
第 II 部 「不可解」な生を肯定する
6章 マゾヒスト 7章 釜ヶ崎 8章 ひきこもり 9章 妖怪人間ベム
第 III 部「無価値」な生を肯定する
10 章 ナイチンゲール 11 章 パラリンピック 12 章 音声言語処理 13 章 先天性代謝異常等検査
プログラム
第 I 部 総評
10:00-10:20 趣旨説明、登壇者紹介:【司会】小西真理子(大阪大学)
10:20-11:00 総評 小泉義之(立命館大学)
11:00-11:30 執筆者からの応答
11:30-12:00 会場からの質疑応答
休憩(60 分)
第 II 部「愚か」な生を肯定する
13:00-13:30 コメンテーターからの論評と質問 三木那由他(大阪大学)
13:30-14:00 執筆者からの応答
小西真理子、髙木美步(立命館大学)、貞岡美伸(京都光華女子大学)
14:00-14:15 会場からの質疑応答
14:15-14:30 休憩(15 分)
第 III 部 「不可解」な生を肯定する
14:30-15:00 コメンテーターからの論評と質問 ほんまなほ(大阪大学)
15:00-15:30 執筆者からの応答
河原梓水(福岡女子大学)、鹿野由行(関西大学)、石田仁(日工組社会安全研究財団)、小田切建太郎(立命館大学)、山本由美子(大阪公立大学)
15:30-15:45 会場からの質疑応答
15:45-16:00 休憩
第 IV 部 「無価値」な生を肯定する
16:00-16:30 コメンテーターからの論評と質問 檜垣立哉(大阪大学)
16:30-17:00 執筆者からの応答
柏﨑郁子(立命館大学/東京女子医科大学)、北島加奈子(立命館大学)、笹谷絵里(花園大学)
17:00-17:15 会場からの質疑応答
17:15-17:35 全体討議
17:35-17:45 『狂気な倫理』編著者によるお礼の挨拶
小西真理子、河原梓水
イベント参加方法
・参加希望者は、以下の Google フォームからご登録ください
(受付〆切:2022 年 2 月 8 日(水))。
※Zoom 参加者には後日(イベント2日前くらいに)ミーティング情報をお送りいたします。
https://docs.google.com/forms/d/15pn13EzEUkwOPIng4Ccpb-c4LGq-XGzFb3hypanir3E
【問い合わせ先】 mariko.konishi@let.osaka-u.ac.jp
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